北朝鮮の金委員長、姿見せないのは新型コロナを懸念か=韓国統一相
[ソウル 28日 ロイター] – 韓国の金錬鉄(キム・ヨンチョル)統一相は28日、議会の公聴会で、健康不安説が浮上している北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長について、故・金日成主席の生誕を祝う太陽節の行事に姿を見せなかったのは病気が原因ではなく、新型コロナウイルスに感染することを懸念したからではないかとの見解を示した。
金委員長が太陽節の行事に姿を現さないというのはこれまで前例がなく、その後も公の場に姿を見せていないことから、健康状態や所在について憶測が広がっている。
韓国政府当局者らは、北朝鮮で異常な動きは見られないとし、慎重な対応を呼び掛けている。
金統一相は、北朝鮮はこれまでに同国で新型コロナ感染者は確認されていないと表明しているが、感染を防止するために厳しい措置を導入していることを考えると、金委員長がさまざまな行事に現れないのは異常なことではないと指摘した。
「金委員長が就任後、必ず太陽節の行事に出席していたことは事実だが、祝賀行事や宴会も含め、多くの記念行事が新型コロナへの懸念からキャンセルされている」と語った。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面金統一相は今年1月中旬以降、金委員長が20日間近く公の場に現れなかったことが少なくとも2回あったと指摘。「現在の(新型コロナウイルスの)状況を踏まえれば、特に異常なことではない」と述べた。
トランプ米大統領は27日、ホワイトハウスでの記者会見で、金委員長の状態についての質問に「はっきりとは言えない」と答え、「(金氏の状態は)非常によく把握しているが、今は明らかにできない」と語った。
同統一相は、金委員長が心臓病の手術を受けたとの報道や、中国が北朝鮮に医療チームを派遣したとの報道は「偽ニュースだ」と述べた。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面米国の北朝鮮分析サイト「38ノース」は、金委員長のものとみられる特別列車が東部元山(ウォンサン)で確認されたとする衛星写真の分析結果を公表したが、2016年に韓国に亡命した北朝鮮の元外交官はこれについて、米国の目を欺くための戦術かもしれないとの見方をフェイスブックで示した。
米情報機関に近い関係筋は、米政府に寄せられた信頼できる情報によると、元山で特別列車が確認されたのは金委員長が新型コロナ感染を避けるためとみられると指摘。米政府の専門家にはこれを裏付ける明確な証拠がないものの、金委員長が何らかの重病を患っているという報道についてはおおむね否定しているという。
トランプ米大統領は28日、金委員長がなお権力を掌握しているかという記者団の質問に、「コメントしたくない。ただ健康であることを願っている」と述べた。
