「過去の発言」調査し粛清 不安におびえる北朝鮮の幹部たち
北朝鮮当局が第9回党大会以降、思想統制を一段と強化する中、最近では統一への未練を捨てきれない者や国家政策に不満を抱く者を摘発・一掃せよとの内部指示を下したと伝えられた。とりわけ過去に南北対話や交流事業に深く関与していた幹部までも全面的な再調査対象となり、極度の恐怖が広がっているという。
平壌の消息筋は16日、デイリーNKに対し「党中央委員会書記局は今月初め、対敵指導局(第10局)に対し、国家保衛機関と合同で党や政府に不満を抱く不純分子や、いまだ統一を口にする者をすべて探し出して一掃せよとの指示を下した」と明らかにした。
消息筋によれば、今回の指示文には「対南事業の転換は単なる政策変更ではなく、思想的決戦である」と明記されている。統一にわずかでも幻想を抱く者は革命隊列からの離脱者、変質分子とみなし、容赦なく処断せよという強硬な方針が盛り込まれている。
また、南部国境の要塞化を妨げるいかなる要素も許さないとする金正恩国務委員長の断固たる意思が反映されているとされる。
さらに書記局は、対敵指導局が保衛機関と緊密な協力体制を構築し、その強力な物理的手段を動員して内部の動揺を根本から遮断するよう強調した。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面これに関連し、過去に南北対話や交流事業を担当した幹部の言動を全面的に調査せよとの命令も下され、調査の過程でわずかでも「親南」的、統一志向の傾向が確認された場合や、過去の対南融和的発言が発覚した場合には、即座に粛清措置を取るよう指示されたという。
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消息筋は「今回の指示は、対南事業のあらゆる過程で『民族』という言葉を口にする者は粛清を免れず、韓国を敵視し壁を築くことにのみ忠誠を尽くす者だけが生き残れるという強い警告にほかならない」と語った。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面さらに「恐怖を通じて国内の対南認識そのものを再編し、朝鮮半島の物理的断絶だけでなく『思想的要塞化』を完成させようとする意図だ」とし、「今後の南北関係を一層極端な対立局面へと追い込む引き金となり得る」と指摘した。
こうした動きは、金正恩体制が「二国家路線」を貫徹する過程で、内部の思想的逸脱を最大の脅威と見なしていることを示唆する。統一へのわずかな未練すら恐怖で抑え込み、物理的な国境以上に強固な「心の壁」を築こうとしている格好だ。
一方、この指示が下された後、対敵指導局内部には前例のない緊張が走っているという。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面消息筋は「現在、保衛機関は関係部門の幹部の携帯電話を検閲するだけでなく、家宅捜索も辞さない状況だ」とし、「一言の失言が政治・思想問題に発展し、命取りになりかねないとの恐怖から、幹部たちは息を潜めている」と伝えた。
特に開城工業団地や金剛山観光など、かつての南北交流を象徴する事業に関わった人物が重点監視対象となり、相次いで呼び出し調査を受けているという。幹部らはいつどのような理由で拘束されるか分からないとの不安におびえているとされる。
