銃殺の悲劇も…北朝鮮「喜び組」スキャンダル
『ツツジの花が咲くまでに』は、「喜び組」に所属し、後に脱北した申英姫(シン・ヨンヒ)さんの手記を原作にしたドラマだ。原作は日本語に翻訳され『私は金正日の「踊り子」だった』(徳間文庫)という邦題で出版されており、「喜び組」をはじめ北朝鮮の内部事情が赤裸々に記されている。その後も、「喜び組」に関する新証言は出てきておりその実体は明らかになりつつある。
3人姉妹が販売していたのが『ツツジの花が咲くまでに』ならば、北朝鮮当局があえて銃殺した狙いも見えてくる。
「喜び組」は、金一族、とりわけ故金正日総書記に関する最高機密スキャンダルだけに、ドラマの存在自体が知られれば、多くの住民達が逆に興味をもつからだ。つまり『ツツジの花が咲くまでに』の存在を隠蔽するために、あえて携帯電話の違法通話という濡れ衣をかぶせられ処刑されたというのが、今回の処刑事件の背景と言える。
最高尊厳のスキャンダルを銃殺で隠蔽するのは、いかにも北朝鮮当局らしい。しかし、最高尊厳の権威を守るための銃殺処刑という非人道的な方法が、結局は国際社会からの非難と孤立を招き、北朝鮮の発展を阻む大きな障壁となっている。
